「相続放棄」と一言で言っても、お客様一人一人ご事情は異なります。
相続放棄をした事例を紹介いたします。
祖父母世代の相続に関する通知が届くことがあります。相続する意思がない場合には、早めに専門家に相談しましょう。
【相談内容】
林さん(仮名)の祖父は、林さんが幼いころに亡くなりました。その当時は、祖父の相続人となる林さんの母親が健在でしたので、祖父の財産の内容については何も聞いていませんでした。
ところが、最近になり、祖父の自宅があった地の市役所から林さん宛に通知が届きました。そこには、「林さんの祖父名義の不動産があること。林さんが相続人の一人であること」が記載されていました。
▶林さんの祖父が亡くなったのは60年も前のことです。その間、相続手続きがされることなく、祖父名義のままとなっている不動産が存在していること、また、今時点で林さん自身が相続人になっていて、市から対応を求められていることに、大変驚いていました。林さん自身は不動産のある地域から遠く離れて生活をしており、また、不動産以外の祖父名義のプラスの資産が残っていることは考えられないと思い、相続放棄を希望されました。
相続放棄の申述では、祖父の死は亡くなった当時(60年前)に知ったが、自身が相続人になっていることを知ったのは市役所からの通知を確認した時であること、そのために、相続放棄の手続きが祖父の死から60年経ったこのタイミングとなったという事情説明書を提出し、無事相続放棄が認められました。
ポイント!
ずいぶん昔に亡くなった親族に関して、「相続人にあたるので、手続きを求める」という通知が、役所から突然届くことがあります。
亡くなられてから何年も経っていると、資産の状況を把握することが困難です。相続人の調査にも手間と時間がかかります。調べてみたら、相続人が膨大な人数になっていることもあります。相続する意思がないということであれば、相続放棄をするのが良いでしょう。
相続放棄の期限「3か月」は「亡くなってから」ではなく、「自己のために相続の開始があったことを知った時から」となります。ですので、亡くなったのが何年も前の場合でも相続放棄の手続きは可能です。ただ、手続きの際には、『自己のために相続の開始があったことを知った時』がいつなのか、家庭裁判所に説明する必要があります。昔に亡くなった方の相続放棄を希望する場合は、専門家に相談することをお勧めします。
相続放棄の事例のご紹介(1)
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