「相続放棄」と一言で言っても、お客様一人一人ご事情は異なります。
相続放棄をした事例を紹介いたします。
亡くなってから3か月以上後の相続放棄は特に慎重に進める必要があります。
司法書士などの専門家に
相談することをお勧めします。
【相談内容】
佐藤さん(仮名)のご両親は、佐藤さんが幼いころに離婚しました。佐藤さんは母親と生活を共にし、父親とは一切連絡を取っていませんでした。
ところが、突然、遠く離れた地の市役所から通知が届きました。そこには、「佐藤さんの父親である○○氏が亡くなったので、遺産の引き取り等の手続きをしてほしい」と書かれていました。亡くなったのは3か月以上前でした。
▶佐藤さんは何十年も父親と全く連絡を取っていませんでした。そのため、今さら関わりたくないと思っており、たとえプラスの資産が多くても相続したくないと考え、相続放棄を強く希望されていました。
相続放棄の申述では、市役所からの通知を確認した時に父親の死を初めて知ったこと、知った時期が遅かったために手続きが遅れた旨の事情説明書を提出し、無事相続放棄が認められました。
ポイント!
親族が亡くなったという通知が、突然届くことがあります。
関わりたくない、相続する意思がない場合は、相続放棄をするのが良いでしょう。相続を迷う場合は、しっかりと資産の調査をして相続するかどうか検討が必要ですが、関係の浅い親族の場合、資産調査は簡単ではないことが多いでしょう。
相続放棄の期限が間近であったり、期限を過ぎている場合もあります。専門家に速やかに相談し、今後の選択についてアドバイスを受けましょう。
相続財産を処分すると、相続放棄が認められません。注意しましょう。
【相談内容】
橋本さん(仮名)は幼いころ父親を亡くし、母親と二人暮らしでした。先日、母親が病気により入院先の病院で亡くなり、遺産の整理をしていたところ、通信販売で購入した商品の請求書を多数見つけました。また、カード会社からの請求書もありました。橋本さんが知らない間に母親は買い物を繰り返し、カードの返済が滞っていたようです。また、お世話になった病院からは入院費の請求が届いています。
▶橋本さんは、お世話になった病院の入院費は払いたいと思っており、相続放棄をしてよいのか悩まれていました。
幸い、橋本さん自身の預金で入院費は賄えましたので、病院への支払いは橋本さん自身の財産から支払うことにしました。また、橋本さんには兄弟がおらず、祖父母も他界しているため、橋本さんが相続放棄をすると、母親の姉妹(橋本さんから見て叔母)に相続権が移ることから、橋本さんから叔母に事情を説明し、叔母も相続放棄をすることになりました。
橋本さんの相続放棄が認められた後、叔母の相続放棄を進め、全員の相続放棄が認められました。
ポイント!
ご自身が相続放棄をすると、相続権が移りますので、相続放棄をする場合は次の順位の相続人に連絡をしておくと良いでしょう。相続放棄をする人が複数いる場合、同じ専門家に手続きを依頼すると費用・時間を節約することができます。
また、故人の病院代(医療費・入院代)は本来故人の債務となりますので、相続放棄をする場合、支払う必要はありません。しかし、お世話になったのですから、支払いたいと思う方がいらっしゃるかもしれません。支払う場合、故人の財産から支払いをすると、相続を承認したこととなり、相続放棄ができなくなる可能性があります。どうしても支払うのであれば、自身の財産から支払うようにしましょう。
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